この「白磁彫文 壺」は、人間国宝・井上萬二による作品であり、その純白の美しさと繊細な技が光る逸品です。白磁特有の透明感のある滑らかな質感が、光を受けることで柔らかな陰影を生み出し、作品全体に洗練された品格を与えています。 特に注目すべきは、表面に施された竹の彫文です。控えめでありながらも、その細やかな彫り込みが白磁の中に自然な表情を生み出し、静かな気品と優雅さを感じさせます。井上萬二の技術の高さが、この見え隠れする模様の中に見事に表現されています。 また、造形の美しさもこの作品の大きな魅力です。壺の形は、ふくらみのある下部とすっきりとした直線的な上部が対比を成しており、優雅さの中にも力強さを感じさせる絶妙なバランスを生み出しています。このフォルムの美しさは、見る者に深い印象を残します。 さらに、共箱が付属していることも価値を高める要素の一つです。木箱には作家の署名があり、作品の正統性が証明されているため、工芸品としての格式が保たれています。このように、「白磁彫文 壺」は、白磁の持つ純粋な美しさと、井上萬二の卓越した技術が融合した、日本工芸の最高峰の一つといえる作品です。 共箱付きですが、留め紐が劣化しています。 ★寸法★ 高さ22.5㎝ 口径16.4㎝ 胴径24㎝ 陶磁器の町、佐賀県伊万里市在住で古物商（第911100009525）を営んでおります「陶磁器ヨーソロー」と申します。 古伊万里、現代作家もの、個人で製作活動しているレアな窯元、有田焼伊万里焼の陶磁器を中心に出品しております。 未使用品に関しては陶磁器商社、骨董に関しては古物競りやコレクター依頼品でございますので、ご安心くださいませ。